眼科

眼科とは

眼科に関わる症状として目が赤い、目が白い、涙や目やにが多い、ショボショボしているなどが挙げられます。
これらは同じ症状であっても全く異なる病態、疾患であることも少なくありません。
そのため眼のどの部位で、どのような変化が起きているかを正確に見極めることが重要となります。
しかし、小さな眼の中のさらに小さな異常を肉眼だけで把握するのは非常に困難なことです。
そのため当院では、様々な眼科検査機器を用いてその原因を明確にするようにしています。
また眼の微妙な変化を感知するために、検査した眼の画像を記録して客観的に評価し、実際にその画像を患者様にも見てもらいながら説明できるようにしています。

よくある症状

‘‘眼は身体の窓‘‘と言ったりしますが、眼に起こる異変は全身性疾患に起因する場合もあります。
例えば、子宮蓄膿症や膵炎などの炎症反応によって充血する、高脂血症によって目が白く濁る、糖尿病に起因する白内障などが挙げられます。
このように眼以外の治療すべき疾患が隠れているケースも少なくないため、血液検査や超音波検査、レントゲン検査などのスクリーニング検査も行って診断をします。

検査について

眼に何らかの異常が起きている場合、まず逆まつげや眼瞼内反、異物など眼球以外の異常の有無を確認します。
次に目が見えているか、光に対しての反応、瞳孔の大きさなど眼の機能を評価します。
スリットランプ検査では、眼を拡大して観察し、細い光を当てて眼の断面を確認することで角膜、前房、水晶体、硝子体など内部まで観察し、異常部位を探します。
眼の奥である眼底は専用のレンズやカメラを使って観察し、網膜や視神経の状態を確認します。
他に眼圧、涙液量の測定など、目視で判断できないところを評価します。
このように眼の全体像を把握することで今まで気付かなかった異常が見つかり、QOLの向上につながることも少なくありません。
逆に認識できていない異常があることで治療をしてもなかなか改善しなかったり、再発を繰り返す恐れがあります。

当院の考え方・治療方針

眼科の治療は点眼が中心となるため、治療自体は自宅で行ってもらうことがほとんどです。
飼い主様自身で行ってもらう必要があるため、動物の性格やご家族の生活スタイルによっては治療に困難になる場合もあります。
そのため治療方針については病気に対してだけでなく、それぞれのご家族に合った方法を考えて提案することが必要と考えています。
また、疾患によっては外科手術が適応となる場合があります。
当院では、手術用顕微鏡を導入することで様々な眼科手術に対応しています。
また、定期的に眼科専門医の診察も行っており、白内障などのより高度な技術を要する手術も実施しています。
目の変化に気付いた際は、できるだけ早めにご相談ください。