皮膚科

皮膚科とは

犬や猫の皮膚は毛で覆われているため、痒み・フケ・臭いなどの皮膚疾患を引き起こしてしまうことが多いです。
皮膚の病気から命を落としてしまうことは少ないですが、慢性的な皮膚病の場合は生涯病気と付き合っていかないといけないこともあります。
大切な動物を守るためにも、トリミングによる毛のカット、獣医師が処方するお薬の服用、皮膚を清潔に保つためのシャンプーなど、様々な面で飼い主様のサポートが必要です。
あや動物病院では皮膚に関する専門的な医療だけでなく、皮膚に優しいオゾンシャワーを使ったメディカルトリミングも行っております。
皮膚に関するお悩みやトラブルは、いつでもお気軽にお問い合わせください。

皮膚科のよくある症例

3歳未満の発症が多くを占める皮膚の病気です。
目や口の周り、耳や足先などに赤い発疹ができて、痒みを発症します。
室内に潜んでいるダニや花粉、カビなどの影響によって過剰な免疫反応を起こすことが原因として挙げられます。
症状がひどくなると、毛が抜け落ちる・皮膚が黒色に変化する・皮膚が固くなるなどの症状も現れます。
柴犬・ゴールデンレトリーバー・フレンチブルドック・ダックスフンド・シーズーなどが好発犬種であり、遺伝的な要因で発症する場合も多いです。
症状を完治することが難しい病気であり、症状を抑えることを目的とした治療を行います。
シャンプー療法・痒みや炎症を抑えるステロイド薬の服用・定期的なスキンケア・漢方薬など、皮膚の専門医と相談をしながら、多方面からの治療で継続的に行うことが大切です。

ノミの刺咬による刺激と唾液などによるアレルギー反応で、ノミアレルギー性皮膚炎を引き起こします。
強い痒みによって皮膚を引っ掻いてしまい、二次感染を引き起こす可能性もあります。
寄生虫の種類では、イヌヒゼンダニの寄生で起こる犬疥癬(いぬかいせん)、常在菌であるニキビダニなどがあり、いずれも増殖することが原因で赤い発疹が現れます。
動物によって痒みは大きなストレスになり、重症化してしまうと毛が抜け落ちる・体重が減少する・貧血を引き起こすなどの症状が現れます。
寄生虫に感染した場合は、まず感染した寄生虫を特定し駆虫薬を用いた治療を行います。
痒みがひどい場合は、ステロイド薬を服用して痒みや炎症を抑えます。
ノミ・ダニは野外の草むらで感染することが多く、定期的な予防が必要です。

マラセチアはカビの一種であり、若齢から高齢まで広い範囲で発症する皮膚炎です。
菌が皮膚や耳道に増殖することで、赤い発疹・痒みなどを引き起こしてしまい、病気が進行すると毛が抜ける・皮膚が黒色に変色する・皮膚が分厚く固くなるなどの症状があります。
マラセチアは湿度が高い環境で増殖するため梅雨時期の6月に多く発症することや、皮膚上にある皮脂が多い犬種は増殖しやすい体質であるため、マラセチア皮膚炎の発症確率が高いです。
痒みによって、皮膚を過剰に舐める・掻くといった行動は、症状の悪化に繋がってしまうので、少しでも異変が見れたら早めの受診をおすすめします。

皮膚の細菌感染が原因で、痒みや赤い発疹、脱毛を引き起こす皮膚病です。
皮膚表面の毛穴からの感染により、膿疱(のうほう)と呼ばれる膿ができることや円形の脱毛が見られることも症状の特徴です。
動物の皮膚には、ブドウ球菌やマラセチア、アカラスなどの生物が存在していますが、微量であれば問題ありません。
しかし、アレルギーの過剰反応によって痒みを引き起こし、細菌が増殖することで膿皮症を発症してしまいます。
アトピー性皮膚炎や食物アレルギーだけでなく、副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)、甲状腺機能低下症などのホルモン異常も膿皮症を引き起こす基礎疾患に含まれます。
今まで皮膚のトラブルがなかった子でも、基礎疾患が原因で引き起こす可能性があります。
また、年齢は関係なく発症するため、フケ・痒み・脱毛などの症状があれば、早めの受診が大切です。

当院の考え方・治療方針

皮膚病における治療は、まずは病態を明らかにすることが大切です。
完治できる症状なのか、症状を抑えるために治療を行うのか、現状の病態を飼い主様に説明できるように詳しく調べます。
検査では、皮膚表面の細菌・真菌・寄生虫検査・アレルギー検査を行います。
治療方法は、飲み薬や塗り薬だけでなく、シャンプー療法を用いることがあります。
あや動物病院では、医学的に効果と安全性が実証されている「オゾンシャワー」を導入したメディカルトリミングを提供しています。
殺菌作用や脱臭作用があるだけでなく、皮膚炎を発症している子も刺激を最小限に抑えることのできるシャンプー療法です。
その他に、高出力レーザーを用いた処置も行っており、その子に合わせた幅広い治療法で皮膚炎の症状を抑えることができます。
些細な症状でも、まずはお気軽にご相談ください。