腫瘍科

腫瘍科とは

腫瘍とは「できもの」のことで良性のものと悪性のものがあります。
特に悪性のものは「がん」と呼ばれており、犬で約1/2、猫で約1/3ががんで死亡するといわれています。
腫瘍はまず早期に見つけてあげることが重要です。
ご自宅でしっかりと体を触っていただき、いつもはなかったできものにお気づきでしたら早めに病院を受診しましょう。

症状の発見について

腫瘍というものはそれなりに進行しないと症状をあまり出しません。
そのため、体の中にできる目に見えない、触っても気づかない腫瘍をもつ動物は、一見いつも通り元気に見えてしまうことがありますが、気づかない間にどんどん腫瘍は成長していきます。
症状を出していたとしても特徴的な症状を出してくれるとは限りません。
腫瘍は体の至る所にでき、様々な症状を出すため、食欲が落ちてきた、最近元気がなくなってきた、お散歩に行きたがらなくなった、よく吐くようになった、便が緩くなった、おなかが張ってきた等、その症状だけではどこが原因かわからないようなものの中にがんが潜んでいる可能性があります。
早期発見・早期治療を行うために、気になることがございましたら一度ご相談ください。
また、定期的な健診、特にDogドック、Catドックをお勧めしています。
症状のない段階から腫瘍に対する治療を行うことで完治する可能性が大幅に上がります。

治療について

治療方法は外科療法、化学療法、放射線療法、その他に分けられます。
その腫瘍の性質や、体の中での進行具合、一般状態、費用等を加味して、治療方法をご提案させていただきます。
治療方法は一つではありません。
いくつもの選択肢があるため、オーナー様のお考えに基づき、ご納得できる治療方法を一緒に考えていきます。

根治を目指す手術と生活の質(QOL)の向上を目的とする緩和的手術があります。
完全に取りきることができなくなっていても、手術により症状を緩和することができる可能性があります。
当院では、消化管バイパス手術、尿路変更術、ステント設置等の手術も行っております。

主に抗がん剤を用いた治療方法です。
注射によるものと内服によるものがあります。効果、副作用、費用、治療期間等をしっかりと説明させていただき治療を選択していきます。

外科療法や化学療法では治療しきれない、かつ放射線感受性のある腫瘍に対して行われます。
当院には放射線治療の設備がないため、大学病院を紹介させていただいております。

腫瘍細胞は熱に弱い性質があるため、高温(60℃)の過熱針を患部にあてることで腫瘍を壊死させ、抗腫瘍効果を示します。口腔内や鼻腔内の腫瘍の制御に用います。

免疫機能を調節したり、免疫を担当する細胞を活性化または増やすことで腫瘍と戦う免疫力を高める治療法です。
活性化リンパ球療法、インターフェロン療法、オゾン療法、抗腫瘍効果の認められた成分を含むサプリメント治療を行っております。