繁殖・生殖器科

繁殖について

繁殖には、交配、妊娠、出産という流れがあります。当院では、プロゲステロンというホルモン測定を院内で行い、適切な交配適期を判定し受胎率を高めること、出産予定日がわからない場合にも分娩開始の推測に役立てています。交配後は、約1か月後に超音波検査による妊娠診断、出産予定の約1週間前にレントゲン検査で胎仔数と大きさを確認し、自然分娩が可能かどうかの判断をします。またその頃から飼い主様に朝晩2回、母体の体温測定を自宅で行ってもらい、毎日当院へ報告していただくことで、分娩開始の予測、難産の場合の緊急帝王切開に備える準備をしております。

帝王切開について

繁殖には、交配、妊娠、出産という流れがあります。当院では、プロゲステロンというホルモン測定を院内で行い、適切な交配適期を判定し受胎率を高めること、出産予定日がわからない場合にも分娩開始の推測に役立てています。交配後は、約1か月後に超音波検査による妊娠診断、出産予定の約1週間前にレントゲン検査で胎仔数と大きさを確認し、自然分娩が可能かどうかの判断をします。またその頃から飼い主様に朝晩2回、母体の体温測定を自宅で行ってもらい、毎日当院へ報告していただくことで、分娩開始の予測、難産の場合の緊急帝王切開に備える準備をしております。

繁殖・生殖器科のよくある症例

生殖器系の病気は、精巣、子宮、卵巣の病気で臨床現場では決して珍しくありません。特に多い病気として、子宮蓄膿症は子宮内への細菌感染から膿液を貯留する病気で、早期に発見、診断し、処置として子宮卵巣摘出術を行うことにより多くの動物が予後良好に経過しています。しかし、年齢が若く将来繁殖を望まれる場合は、アグリプリストンという注射を計3回皮下注射するという選択肢もあり、実際に子宮蓄膿症から回復しその後の発情で交配、妊娠、出産した症例もあります。老齢で基礎疾患があり麻酔のリスクが高い、飼い主様がどうしても手術を望まれない場合もこの治療を選択することはありますが、再度子宮蓄膿症を発症する可能性はあるため、基本的には子宮卵巣摘出術を推奨しています。

精巣の病気は腫瘍疾患が多く、腫瘍から分泌される生殖ホルモンによっては雄が雌性化を示し、他の雄の誘引、雌性化乳頭、陰茎や精巣の萎縮が認められ、また雄雌とも皮膚の色素沈着や対称性脱毛を示すこともあります。最も生命に関わるのは、エストロジェンというホルモンによる骨髄抑制で、精巣または卵巣摘出術の際は輸血を同時に行いながら実施することもあり、術後もホルモンの骨髄への影響がすぐに消失するわけではないので、定期的な血液検査で経過を注意深く診ています。
その他にも、雄に多い病気として前立腺疾患、肛門周囲腫瘍、会陰ヘルニア、雌に多い病気として乳腺腫瘍があり、そのほとんどが未去勢、未避妊の動物での発症であるため、このような病気を予防するため、当院では若齢での去勢、避妊手術を推奨しています。